ヱリス|I wish you much happiness.
¥18,000 税込
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霧とリボン企画モーヴ街開通6周年記念
《菫色の実験室vol.11〜菫色×庭園》出品作品
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詩・文|ヱリス
俯いて
ふと、足元を眺めたとき
たくさんの花が 星がみたいに
散らばっていることに気がついた
ひょっとして 日々を暮らす中で
たくさんのものを見過ごして
生きてきたのかもしれない
その小さな気づき 一つ一つを
編んで 花冠にして
あなたに掛けてあげたい
この幸せが 地底に広がる根のように
あなたにも伝播してゆけ
・
夢が現を侵食する頃、気がつくと、わたしは見知らぬ場所に降り立っていた。
そこでは、暗空のもと星々が煌めき、大きく白い月がひときわ明るい光を地上へ放っている。
また空から視線を下すと、そこには花園が広がっていた。月光を浴びて、淡色の花弁がとりどりに煌めく。
眺めていると二人の少女がやってきて、わたしに柔らかく微笑んだ。
少女たちの仕事は「この庭園の花々を世話すること」だと言う。
何だか御伽噺の出来事みたいだと考えながら、わたしは世話を続けるという二人について行くことにした。
少女たちは見た目がそっくりだが、性格が異なるように見えた。
強い風に茎が折れたのを見て、片方が深く悲しむと、もう片方が優しく肩に触れた。また、新しく花が咲いたのを見かけると、片方がとびきり喜び、もう片方の心を和ませた。
そうして、二人は相反する要素を持ち合い、お互いを調和させているのだろう。
風に揺れる青い花弁が、ふたりの繊細な面持ちを思わせた。
また、「ご覧になって」と指し示され、足元を眺めた。
そして、わたしは示されるまで足元の小さな花々の存在に気づかなかった自分自身に驚いた。そう思うと、日々でも気づけずに過ぎ去った美しさや喜びがあったのかもしれないと、ふと気づかされる。
だが、この場所にいると、感覚が研ぎ澄まされ、自分の奥底に眠っている気持ちと不思議と繋がり合えるのかもしれない。
そう考えていると、自分の靴の上に天道虫が登ってきていた。わたしは、その小さな存在に気づけたことを喜んだ。
★作品情報
アクリルガッシュ・アクリル・ミリペン・色鉛筆・顔彩・水彩紙
作品サイズ|12cm×17.9cm
額込みサイズ|14.2cm×19.4cm
制作年|2026年
★4枚目画像は本展全出品作。お届けする作品は《I wish you much happiness.》のみとなります。
★プロフィール
ヱリス|絵画作家
物語、夢、心など、自身にとっての空想の世界を表現しています。
作品の着想は、日々の空想や心の機微、自身の創作物語、または童話やおとぎ話から得ています。
作品を通して、内向的であるものの、豊かな広がりのある空想の世界を表現できればと願っています。
*画像の色味はできる限り現物に近づけておりますが、ご覧頂く環境により見えは変化します。ご了承願います。
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