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松下さちこ|座ることさえ忘れて

¥29,900

SOLD OUT

※この商品の販売期間は2026年6月20日 21:00 ~ 2026年6月22日 21:00です。

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霧とリボン企画モーヴ街開通6周年記念
《菫色の実験室vol.11〜菫色×庭園》出品作品
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座ることさえ忘れて
咲き誇る姿を見ていたい

……松下さちこ

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文|細川瑠璃

最近、友人がシダ植物を集めるようになった。それで知ったのだが、江戸時代、シダの一種である忍(シノブ)を舟や井戸枠の形に仕立てたり、球状にして風鈴を吊るしたりすることが流行ったらしい。江戸の縁日では珍しい花々が競うように売られ、職人たちは葉の模様や花の形状の改良に熱中し、物売りが植木を担いで街を巡り、歌舞伎役者たちは花に見立てられた。歌川国貞が描いた夜の縁日の絵を見ると、季節の花々だけでなく、様々な形状のサボテンや万年青が並べられ、それらが蝋燭の火のなかで揺れながら妖艶な雰囲気を醸し出している。着飾って縁日を訪れた人々は、掌に収まるほどの鉢の中に、自分だけの庭を、さらには山や森や誰も知らない異国の情景を見出していった。

松下さちこの作品には、西洋風で優雅な雰囲気の中に、どこか江戸とも通じるような遊びの精神と空間の自由とがある。「座ることさえ忘れて」では、椅子に薔薇が茂り、鳥が止まり、白い猫がそれらを日よけにくつろいでいる。椅子は庭に変身している。

松下さちこの描く花々は、鳥や動物たちに安らぎを与えながらも、浮世絵に描かれた夜の縁日の植物たちのように、妖しいほどの生命力を持って躍動している。ここでは静と動、内と外とが入れ替わり、小さな器に閉じ込められるはずの植物は、かえって宇宙を招き入れる。見立てと変換。それでは、眺める私たちはどこへ?


★作品情報
色鉛筆・鉛筆・インク・紙
作品サイズ|14.5cm× 9.5cm
額込みサイズ|17.5 cm×12.8cm
制作年|2026年(新作)

★5枚目画像は本展全出品作。お届けする作品は《座ることさえ忘れて》のみとなります。

★プロフィール
松下さちこ|イラストレーター
第187回ザ・チョイス入選(皆川明氏選)。主な仕事に百貨店クリスマスビジュアル、アパレル、音楽関連、パッケージ、挿絵〜装画等。様々な技法で描くイラストレーションと手描き文字で活動する。

*画像の色味はできる限り現物に近づけておりますが、ご覧頂く環境により見えは変化します。ご了承願います。

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