中村菜都子|エルサレム入城 Palm Sunday
¥48,000 税込
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霧とリボン企画展《植物と香りのネセセールvol.3〜私の植物相》出品作品。
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リグリア州の海辺にボルディギエーラという町がある。16世紀からバチカンで使用される枝の主日の為のヤシの木はボルディギエーラから供給される。
エジプトから持ち帰ったオベリスクをローマに立てる際に、一躍を担った船長がボルディギエーラ出身だったことから永久的にこの地からヤシのみが供給されることになったのだそうだ。ジョットが描いた「エルサレム入城」をゴム版画で模刻。
……中村菜都子
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文|森 大那
私たちが見るこの世界の景色の中には、線は存在しない。
物の輪郭と凹凸の立体感があるばかりで、平面を横切るあの線という、抽象的で澄ました顔をした、涼やかに細い痕跡はどこにも探し得ない。
しかし、人が線を生み出すとき、描く手は指先に圧力をかけ、媒体からの弾力を感じ取る。
そして、絵を作り出す者が線を重ねることによって抽象性と具体性のあいだを行き来するように、絵を見る者も、平面上の線の様子を読み取りながら、この世界と作品世界を行き来する。
その旅の中では、版画の線のように、作り手が感じた弾力がそのまま鑑賞者にも伝わってくる線と出会うことがある。
中村菜都子はゴム版画によって、聖書において特に印象深く植物が登場する場面を描き出す。
Palm Sundayは、イエスの復活の1週間前、彼がエルサレムにやってきたことを記念する日だ。
イエスがエルサレムに立ち入ったことは何度もあった。しかし旧約聖書のゼカリヤ書に記された預言の通りの姿で来訪することで、彼自身が救世主であることを人々に示そうとした。
入城、と呼ばれるのは、エルサレムが城塞都市であったためだ。画面奥で人がよじ登っているのはナツメヤシの木。イエスが乗る子ロバの足元には、人々が持ち寄った衣服やヤシの葉が敷かれている。
中村の作り出す線は、貝と糸と金属箔の輝きを引き連れてインクの上に浮かび上がり、古代から生き続ける葉が揺れる、地中海の風景へと私たちを手招きする。
★作品情報
ゴム版画・紙・インク・洋箔・アルミ箔・貝・糸
作品サイズ|28.7cm × 21cm
額込みサイズ|30.3cm × 24.2cm
制作年|2025年(新作)
★5枚目画像は本展出品の全額装作品。お届けする作品は《エルサレム入城 Palm Sunday》のみとなります。
★プロフィール
中村菜都子|美術作家・版画家
祖母の故郷、長崎を訪れたことをきっかけに、長崎の潜伏クリスチャンの歴史や文化に興味を持つようになる。彼らの数奇な運命を辿りながら、自身のルーツを探る旅をしている。
*画像の色味はできる限り現物に近づけておりますが、ご覧頂く環境により見えは変化します。ご了承願います。
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